「世界は自分の映し鏡」と言われたりしますが、『ザ・ワーク―人生を変える4つの質問』の著者バイロン・ケイティの考えも同様です。
彼女のメソッド「ワーク」が行われている様子を見ていると、「世界=自分自身」という考え方がベースにあることを強く感じます。昔ながらの教訓とか机上のふわふわしたものではなくて「完全に、世界は自分自身だ」という感じです。頭で理解するのと実感するのとでは大きな違いがあるのではないかと思います。
この考え方でいくと、たとえば「あの人に嫌われているので悩んでいる」といったケースでも、思わぬ発見があったりします。
まず、「あの人」は世界の一部ですね。「世界=自分」なので、「あの人=自分」です。すると「あの人に嫌われているので悩んでいる」を「自分が自分を嫌っているので悩んでいる」に置きかえることもできてしまいます。(置きかえのパターンは他にもあります。)
同様に、「あの人は私がやってあげたことに感謝しない」という悩みなども、「自分があの人にやったことに対して、私自身が敬意を払っていない」と解釈することもできそうです。
もちろん相手から嫌われていないというわけでは必ずしもないです。ただ、結局のところ「世界=自分」なので、バイロン・ケイティの焦点はどこまでも「自分」なのですね。
究極的には、「自分自身を心から好きならば、誰に嫌われても思いわずらうことはない」ということかな、と思います。
ワークを通して浮かび上がる真実は、核心をついているので受け入れがたいことも多いのですが、答えがいつも目の前に転がっていると考えれば、心が楽な気がします。